建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
Q

5-10 母屋・胴縁等のボルト孔径の規定は

母屋、胴縁等のボルト孔径の力学的な根拠および法律的な取扱いについて教えて下さい。

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A

母屋、胴縁は、屋根、外壁等の建築物の仕上材(いわゆる2次部材)を取り付けるための受け材となるもので、建築物の構造体とは異なっています。そのためその取り付け方法については、建築基準法上の制約は受けません。従って、それらの部分の設計は、通常構造設計者ではなく、意匠設計者が設計することが多いようです。とはいえ、屋根や外壁に作用する風圧力や雪荷重などに対して安全であることは必要条件です。しかし、意匠設計者は、これらの荷重を精密に検討して母屋、胴縁等の部材や接合方法を決定しているわけではなく、建築物が建設される地域の条件に応じて、従来習慣的に使用されている部材や接合法を採用しているのが一般的です。

母屋、胴縁を構造体に接合するボルトは、一般的に高力ボルトではなく、強度区分4.6か4.8のボルトが使われています。このようなボルトを構造体に使用する場合には、建築基準法の規定(建築基準法施行令 第68条(高力ボルト、ボルト及びリベット))が適用され、ボルト孔のクリアランスは、ボルト径が20mm以下の場合、ボルト径+1mm以内、20mmを超える場合は、ボルト径+1.5mm以内としなければならないこととなっています。ボルトを母屋、胴縁等に使用する場合も通常はこの規定が準用されると考えられるが、この規定は、建築物の一般的な施工精度を考慮するとやや厳しめなものといえます。そのような状況から通常の建築物では、母屋、胴縁を構造体に接合する場合のボルト孔径は、ボルト径+1.5〜2mmが使用されているようです。この場合、ボルトには頭下とナット側に座金を使用することが望ましい方法です。なお、これはボルト接合部における応力伝達を確実にすることとナットの戻り止め対策でもあり、ナット側はばね座金とする方がよいでしょう。

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