建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
Q

3-62 レーザ孔あけの精度管理

2018年のJASS6改定により、高力ボルト孔の孔あけ加工を特記がある場合または工事監理者の承認を受けた場合はレーザ孔あけとすることができるようになりました。

レーザ孔の精度管理方法が鉄骨工事技術指針・工場製作編のp.265(7)レーザによる孔加工の精度管理に記載があります(下記参照)。しかし、この精度管理は孔加工をした業者の管理方法のように思われます。孔明け加工を外注に依頼したファブとしてどの程度の管理が必要でしょうか。


(鉄骨工事技術指針・工場製作編 2018年度版 抜粋)

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A

レーザ孔加工について鉄骨工事標準仕様書JASS6では、2018年版で「特記がある場合または工事監理者の承認を受けた場合は、レーザ孔とすることができる」と記載されました。したがって、レーザ孔加工は無条件でOKではなく、工事監理者の承認を受けるための資料が必要です。そしてその資料にはレーザ孔加工会社の管理方法やそれを受け入れる鉄骨製作工場の検査要領などが必要となります。ご質問にある赤線部はレーザ孔加工業者に対して目安の推奨値をコメントしていると思われます。

直接的に管理するのは孔加工を行う業者さんですが、孔加工を依頼した鉄骨製作工場もその加工会社がどのような管理を行っているか認識しておく必要が有ります。特に孔径は建築基準法施行令で上限が決められていますのでその検査は重要です。溶損部を含む孔径についてJASS 6では+0.5mmを許容していますが、施行令の記述を基にして+側は問題視される場合が有ります。技術指針以外に鉄骨精度測定指針の記述も参照して製作工場は管理・検査を行う必要があると考えます。

なお、レーザ孔あけの採用については、一般社団法人公共建築協会が編集・発行する国土交通省大臣官房官庁営繕部監修「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)平成31年版」と「建築工事監理指針令和元年版」では、現状記載されていませんので注意して下さい1)、2)。この仕様書は表題が示すように公共建築工事に適用するためのものですが、近年では民間工事での採用が増え、大手設計事務所や総合建設業でも適用するようになっていますので、設計図照査の際に注意が必要です。

【参考文献】
1)一般社団法人公共建築協会:国土交通省大臣官房官庁営繕部監修 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)平成31年版
2)一般社団法人公共建築協会:国土交通省大臣官房官庁営繕部監修 建築工事監理指針令和元年版

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