溶融亜鉛めっきを施した構造物のコンクリートへの埋込み部分は、不めっき処理が要求される場合があります。めっきのまま埋め込んではいけないのでしょうか。
溶融亜鉛めっきを施した異形鉄筋をそのままコンクリートに埋め込んだ場合、十分な付着性能があるという実験データはあります。しかし、角形鋼管のような表面が平らな部材をめっきしたままコンクリートに埋め込んだ場合の付着性能に関する実験データはありません。めっきを施した鉄骨部材の表面はかなり光沢を持っており、十分な付着性能が得られるとは考えられません。従って、コンクリートとの付着を期待する場合は、不めっき処理とする方が良いと考えます。
ただし、埋め込む鉄骨柱の部分にスタッドコネクタが打ってあったり、端部にあるベースプレートが柱面から20mm程度突出して取り付いている場合は、その部分の支圧抵抗によって柱が抜け出る可能性はないと考えられるので、そのような場合は、埋込み部分の不めっき処理は必要ないと考えます。
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