建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
Q

3-74 飛行機梁の段差が少ない場合の対策

 大梁H-400×200×8×13,CB梁H-350×175×7×11の下部にリブPL-12mmを付ける設計になっています。天端合わせで施工するとリブPLの隙間が37mmとなり溶接ができません。設計者と協議を行う場合,BHにするかまたはCB梁を同サイズにする方法の提案でよいですか。



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A

 大梁と小梁のせいの差が100mm以上あれば、一般的に図のような加工は可能です。 フランジの板厚が厚かったり,フランジ幅が大きかったりする場合には、もう少し大きな寸法が必要になります。隅肉溶接が可能な隙間は,フランジ幅250mm以下のときは60mm以上、300〜400mmのときは80mm以上が必要です。
 そこで,せいの差が小さい場合には,改善案-1,改善案-2は,よく提案される納まりです。 改善案-1において,CB1は下フランジを2度曲げするのではなく,元端400,先端350のテーパーとしてもよいでしょう。 ただし,B2の方は剛接合の場合,図のようなハンチにする必要があります。
 また,ウェブの板厚は9mmでなく6mmでも,せん断断面積以外の面性能は設計値より大きくなります。このような片持ち梁の場合にはせん断応力度は大きくないので,せん断断面積は大きくする必要はないためウェブ厚は6mmで十分です。最終的には設計者と協議を行ってから工作図を作成するようにして下さい。
 改善案-1の場合はBH製作という工程が余計にかかるので,改善案-2とする案も有効です。この場合,材料の数量が増えますが,改善案-1よりコストを抑えることができることもあります。
 そもそも,設計者の配慮不足が招いたこと(しかし,良くあること)ですが,ファブの負担で解決する例がほとんどでしょう。元請との契約以前に判明していれば,契約単価に含めることは可能と思われます。

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