建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
Q

3-46 裏サイズとのせいの差を吸収する方法は

 大梁サイズがH-294x200x8x12、トンボ梁サイズがH-300x150x6.5x9の剛接合(工場溶接接合)交差部では、納め方はどうするべきでしょうか。

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A

以下の対応方法が考えられます。

① この様な事を見積り時にはほとんど発見出来ない事が多いと思います。

ロールH形鋼の場合、中幅H形鋼と細幅H形鋼は内法寸法が異なります。(広幅H形鋼も同様です)当然ですが梁せいも異なります。どの様に変更するにしても、施工者及び工事監理者と打合せを行って対応するべきです。

② 質問の図のB1の部材をH-294x200x8x12に変更してもらうのが良いと思われます。

もし市中に無い材料を使用していた場合は、納期にもよりますが不可能な場合もあると思いますので良く検討して下さい。

又、B1ブラケット部分を図①のようにH-294x200x8x12に変更してジョイント部はフィラーPLを使用し対応する方法もあります。

③ 次の方法は、質問の図でB1ブラケット部分をBH-294x150x9x9として工場組立てし、ジョイント部はフィラーPLで対応する方法もあります。(図②参照)

④ 前述、③の変更となる部材がロール発注済みの場合、不要になってしまいますが鋼板は市中品で賄い得る為、納期的に急ぐ場合の対応方法として問題ないと思います。

⑤ 図③で示す様に大梁の中間にタイコを製作してダイアフラムで梁せいの差を吸収する方法もあると思います。

この製作では組立ての時に梁の曲がり等が生じ易いので注意して作業して下さい。

又、この方法は大梁の断面を変更するので、軽微な変更になるのか、設計者の判断が必要です。

⑥ 質問の2つの図の様な対応もありますが以下の点に注意して下さい。

・質問の図の右上の対応方法は大梁のカバーPLは9mm以上として全周隅肉溶接をしてください。計算上は圧縮側ですのでUTが可能であれば問題ないと思います。 ・質問の図の右下のH鋼のウェブにスリットを入れて内側に曲げハンチする方法は結構大変な作業(その部分が完全溶込み溶接となる可能性有)なので出来れば違う方法を選択された方が良いと思います。


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