建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
Q

3-23 梁仕口下フランジハンチの注意事項

 大梁端部のX及びY方向の梁せいが100mmや150mmの差がある場合、せいの小さいほ うの下フランジをハンチに変更する案として質疑を提出する場合、ハンチの勾配に何かの基準がありますか。
 段差が150mmとすると1/5で750mmとなり、勾配が緩くなるほど仕口が長くなり、製品の輸送に影響が出ます。

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A

 梁の段差のあるケースは沢山あります。質問の図の例では、ダイアフラムの間隔が100mmではUTに支障がでるのでハンチの採用が良いと思います。

①ハンチは1/3より緩ければ、問題は無いと考えます。RHを使用してウエブフィレット付近をガス切断でスリット加工したのち加熱によりフランジ部分を曲げ加工し、このウエブに三角形に加工したPLを溶接することがありますが三角形PLの溶接部に問題が多いので、仕口をBHとして加工することを推奨します。

②ハンチ勾配を1/3とした時の納まりでは、フランジPLの曲げ位置に三角リブかスチフナを取付けるべきです。この目的は、下フランジPLの座屈防止のためです。
 三角リブは1枚とするのか、2枚とするかは設計者の判断によります。ハンチ勾配は緩い程良いのですが、曲げ部が継手部のスプライスPLと干渉するので、注意が必要です。

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