建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
技術評価の紹介

1. WAWO構法

2. 親子フィラー柱脚工法

3. ドーブチロック

4. P柱アンカーボルト


「WAWO構法」

1 申請者
(株)アークリエイト
2 評価技術の名称
建築鉄骨製作工法「WAWO構法」
3 評価技術の概要
本構法は、冷間成形角形鋼管等を用いた鉄骨柱とH形断面梁の接合部に関する溶接工法である
柱面からのダイアフラムの突出をなくし、通常の工法で用いられているスカラップ、裏当金、エ ンドタブを用いず、溶接量を低減させた特殊な工法である。
4 使用材料
400N級および490N級の建築基準法で定められた鋼材
5 使用部材
柱 径750mm以下
梁 フランジ板厚 6〜40mm
6 構造設計
申請者から本構法の内容について十分な説明を受け、その内容を理解した構造設計1級建築士または構造設計1級建築士に委託された1級建築士が行う。
7 鉄骨製作業者
大臣認定Mグレード以上の鉄骨製作業者を原則とするが、建物の規模によっては、Rグレードの鉄骨製作業者も可とする。なお、本構法を適用する鉄骨部材を初めて製作する場合は、申請者が実施する研修を受けた上で適用構造物の一部に相当する試験体を製作して、その製作方法を確認し、関連技術を習得しておくことを条件とする。
8 製作管理体制
(1) 本構法を適用する鉄骨部材の製作を行う工場は、所属する製作管理技術者および溶接技能者のうち申請者が指導する講習を受け、その後の試験に合格したものを担当者とする。
(2) 本構法特有のダイアフラム等の材料は、申請者が化学成分等の所定の規制値を満たすものであることを確認し、本構法に使用することを明記したラベルを添付して供給する。
(3) 工作図は、本構法の設計・製作基準に従って鉄骨製作工場が作成し、工事を担当する1級建築士事務所が承認する。
(4) 本構法を適用する鉄骨部材が工作図に従って適正に製作されていることを製作管理技術者が確認する。

▲評価技術一覧に戻る


「親子フィラー柱脚工法」

1 申請者
(株)構造工学研究所、扶桑機工株式会社
2 評価技術の名称
ベースプレート過大孔充填材を用いた柱脚工法(通称 親子フィラー柱脚工法)
3 評価技術の概要
本構法は、露出柱脚等に用いるベースプレートにあけたアンカーボルト装着用の過大孔にいずれも偏心孔を有するO型の親フィラーとO型またはC型の子フィラーからなる1組の充填材を用いることで、ボルト孔のクリアランスを規定の値以内とする工法である。
4 使用材料と加工方法
S45C(JIS G 4051)またはFCD600(JIS G 5502)とする。なお、S45Cを用いた場合は、切削加工または鍛造加工とし、FCD600を用いた場合は、鋳造加工とする。
5 適用するボルトの径
M16,18,20,22,24,27,30,33,36,39,42,45,48
6 使用箇所
柱脚またはこれに準ずる箇所
7 構造設計
本構法を適用する建築物等の構造設計は、申請者の構造技術者から本工法の内容について十分な説明を受け、その内容を理解した建築士が行うことを原則とする。なお、耐震改修や土木分野で使用する際は、原則として技術評価書に示された設計要領に準拠するものする。
8 柱脚等の施工
申請者の設計技術者から本構法の内容について十分な説明を受け、その内容を理解した施工者が行う。
9 施工管理体制
申請者の設計技術者は、本工法の施工者に対して十分な説明を行い、必要に応じて現場立ち会い等を行い、技術評価書に示された施工要領に従って適切に施工が行われていることを確認する。

▲評価技術一覧に戻る


「ドーブチロック」

1 申請者
(株)東京ネジ製作所
2 評価技術の名称
D-Lock ボルト・皿ばね座金付きナットおよび平座金のセット(通称ドーブチロック)
3 評価技術の概要
本ボルトセットは、ボルト本体には平座金が、ナットには皿ばね座金がそれぞれ予め装着されており、ボルト締付け時に各部品が脱落することなく、セットを構成する各部品が確実のに取り付けられる構造となっている。更に、ナット側に使用される皿ばね座金によってナットの高い戻止め効果を発揮するものである。なお、本ボルトセットに使用されるボルト、ナット、座金は、建築基準法第37条1項に規定されたボルト接合に関連するJIS規格に適合するものである。
4 ボルトセット
等級4.8
5 サイズ
M6,8,10,12,16
6 表面処理
電気亜鉛めっき(ユニクロ)または溶融亜鉛合金めっき
7 施工管理
フィンガータイトの状態に仮締めを行った後で適切なレンチで本締めを行い、締め付け後、確実に締め付けられていることを確認する。

▲評価技術一覧に戻る


「P柱アンカーボルト」

1 申請者
(株) アキテック
2 評価技術の名称
鉄骨間柱・耐風梁等用アンカーボルト(通称 P柱アンカーボルト)
3 評価技術の概要
本アンカーボルトは、鋼構造物等の間柱や耐風梁等の2次部材をRC造の構造駆体に取り付けるために用いる定着用のアンカーボルトである。このボルトは、片側の端部に熱間鍛造したボルト頭部を有し、その部分を定着部とした直線状のもので、直線状であるためJ形アンカーボルトに比べコンクリート駆体への埋め込みが容易であり、施工性の向上と品質確保が図られる。
なお、ねじの加工に関しては、転造ネジとしており、鋼材としてねじ下径に精密圧延された棒鋼を用いた軸細タイプとねじの呼び径と同径の棒鋼を用いてネジ部のみをねじ下加工する軸太タイプがある。
4 ボルトの材質
SNR400B、SNR490B
5 ボルトのサイズ
M16,20,22,24,27
6 使用条件
本ボルトを使用する際に構造設計上必要とされる各種の荷重条件に対して、それらをRC駆体に定着する部位を安全に設計する要件について詳細に検討して作成された設計要領が用意されており、それに従うこととなっている。
なお、実務上は、実際の構造物に使用される場合の種々の設計条件を設定した各種の設計例が用意されており、この設計例を用いることで本ボルトの設計が容易なものとなっている。

▲評価技術一覧に戻る

▲このページの先頭へもどる