建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
Q

8-3 溶融亜鉛めっきHTB接合部の薬品処理は

溶融亜鉛めっき高力ボルト接合で、設計者が表面処理としてブラスト処理しか認めない場合の対応はどうすればよいでしょうか。

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A

溶融亜鉛めっき高力ボルト接合の表面処理の方法は、現在2種類あります。一つがブラスト処理でもう一つがリン酸塩の塗布処理です。これまでの経緯でみると溶融亜鉛めっき高力ボルト接合が一般的に使用され始めた時期(1985年)にはブラスト処理しか存在しませんでした。その際、ブラスト処理面の確認は、実際に工場で使用する条件で作成し、高力ボルトメーカーで確認試験を行った標準試験片との比較によるものでした。ブラスト処理面は、表面がざらざらで手で触ってその状況が簡単に確認できるものでした。

その後、2005年頃からリン酸塩の塗布処理が認められるようになり、表面処理の容易さから急速に普及し、現在では95%以上がこの方法によるものとなっています。この場合でも、表面処理の確認にはブラスト処理と同様の手続きを経た標準試験片による確認が必要なことは変わりありません。しかし、リン酸塩の塗布面は、表面粗度がはっきりしない面があり、溶融亜鉛めっき高力ボルト接合の初期の事情を知っている構造設計者の一部にブラスト処理に拘る方々がおり、ご質問のような状況が生じるケースがあります。

現在では、リン酸塩処理による接合面の信頼性は非常に高まっており、多くの実験データも蓄積されています。このようなデータは、リン酸塩処理剤を製造し、販売しているメーカーで確認できます。また、溶融亜鉛めっき高力ボルト接合の品質管理に責任を持って対応している溶融亜鉛めっき高力ボルト技術協会(事務局 〒272-0002 市川市二俣新町17 神鋼ボルト(株)内 Tel&Fax 047-327-3580)に問い合わせて品質管理方法を含めた対応策を確認して、施工手順とその確認方法を確立して設計者を説得する方法もあると考えます。

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