建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
Q

3-30 小梁ガセットプレートの形状等の変更方法

ピン接合のガセットプレートの形状変更についてですが、梁レベルの移動等により、形状が変わり、形状的に強度低下の可能性がある場合、小梁端部のガセットプレート断面積の確保を考慮し、板厚アップをすれば良いのでしょうか。また、ダブルシア形式をシングルシア形式に変更することは可能でしょうか。

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A

①上の図の左は、小梁の下端片側フランジを落とす納まりです。この様な納まりの考え方は、相手の梁が大梁の時に大梁端部の下端フランジの面外方向の座屈防止の目的のための納まりとなる場合があります。ここでは、単純に小梁フランジを落とさない納まりを考えることとします。高力ボルトは全てF10TM20と仮定します。右図の場合は、M20の一面摩擦の耐力は長期応力時に47.1、KNとして3本分の耐力を梁に働くせん断力(Q)と見なして計算すると、Q=141.3KNとなります。この値の耐力が、GPL(SS400)の耐力以上であれば良いと考えます。鋼構造設計規準のSS400のF=235N/mm²の許容せん断応力度(fs=90.4N/mm²)となっています。この場合のGPLの有効断面積は2160-3x21.5x9=1579.5mm²です。許容せん断力(Q)は90.4x1579.5=142786.8N=142.8KN>141.3KNでOKです。以上の計算により、PL‐9であればぎりぎり問題ないと言えます。質問者は断面積のみの比較をしていますが、あくまでもボルトの列で決まります。そして耐力は3xM20の耐力以上あれば問題はないといえます。図の断面積計算は正しいのですが、あくまでボルト孔の断面欠損があることを考慮して計算する必要があります。

②中間の図でも同様にして2xM20の納まりで、せん断力Q=47.1x2=94.2KNとなります。GPL‐6が上部へ50mm出ているので、有効断面積はボルト孔の欠損を考慮する必要はなさそうです。つまり630mm²でよいことになります、この数値にfsを掛けると56952N=57KN<QでNGとなります。GPL‐9の場合945x90.4=854228N=85.4KN<Qで同様にNGとなります。H‐200x100x5.5x8程度であれば、図の105mmを120mmまで大きく出来るはずです。その場合、有効断面積は1080mm²で、fs値90.4を掛けても97632N=97.6KN>QとなりOKです。PL‐12では不経済なので、きちんと拡大図を描いて納まりの検討が必要です。

③下段の図のケースは、2面摩擦面が1面摩擦となれば、ボルト本数が2倍になります。そしてGPLの板厚はきちんと断面控除して、せん断耐力の確認が必要です。

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