建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
Q

3-26 ガセットプレートの鋼種について

仕様書にガセットプレートやスプライスプレートの鋼種は「母材と同等とする。」との記載があります。異種鋼材の取合いの場合、どちらがこの「母材」となるのでしょうか。例えば、図-1.1のような梁端部(SN490B)と中央部(SN400A)を繋ぐ梁継手のスプライスプレートや、図-1.2の大梁(SN490B)と小梁(SN400A)を繋ぐガセットプレートなどです。

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A

先ず、図-1.1の梁継手ですが、溶接ではなく高力ボルト接合であることに注意します。即ち、スプライスプレートの鋼種は梁端部に使われているSN490Bや中央部のSN400Aに関係なく決めてよいことになります。ここで、設計者は図面において「材質は母材と同等とする」という形で鋼種を指定しています。「母材」という言葉は溶接における専門用語であり、溶接で一旦溶けて再び固まった金属を溶接金属というのに対して、溶けなかった部分(熱影響部分を除く)を「母材」といっています。従って、高力ボルト接合において「母材」という表現を使うことは適切ではありません。せめて、「鋼種は主材と同等とする。」とすれば、図-1.2の主材は小梁となり、ガセットプレートの鋼種はSN400A以上となります。

なお、強度の異なる鋼材間の溶接では、その溶接継手の力学的性能が低強度母材側で決まってしまうので、強度の異なる鋼材間の溶接に使用する溶接材料は,低強度側の母材に合わせた溶材選定としているのが一般的です。(溶接技術Q&A1000 006-01-19)

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