建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)  
 
Q

11-3 AW検定試験の対応

建築工事におけるAW検定試験の対応について教えて下さい。

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A

①AW検定試験についての目的と運用について

この制度は、昭和58年10月に日本建築構造技術者協会誌(Structure)に掲載発表されました。このAW検定試験は、設計事務所が特記仕様書に工事ごとに行っていた試験方法を、設計者のみならず施工者と同一の試験方法として運用を始めたのが、昭和60年頃からでした。あくまでも試験は特記仕様書に明記されていて、AW検定試験に合格すれば個別物件における技量試験が免除となる規定です。溶接工技量付加試験の免除ですので、当然その費用は返却されます。

特記では、工事規模に応じた受験人数の確保が必要で、工期に見合った受験人数分の費用が掛ります。この様な目的があって加工量に見合った溶接技能者人数を定期的な試験を行い、現在では3年間の有効期限を設けて毎年有資格者の更新を行っている状況です。

従って、AW試験は必ずしも全ての工事に適用する必要はありません。

最近では、施工者側の現場担当者が勘違いしてJISの資格者とAW検定資格者を混同している場合があるようです。中小規模の鉄骨で付加試験の特記がなければ、AW検定資格は必要ありません。従って、設計図にAW検定試験の合格者とする旨の特記がある場合に対応が必要となります。本稿では詳細には触れませんので、AW検定協議会のホームページを参考として下さい。


②AW検定試験はどの位の費用が掛るのか

AW検定協会では、試験方法などの試験要領書を提出して頂くところからスタートします。以下にその要点を記します。

  • 試験材は試験要領書に規定の材料加工を受験工場が手配し、用意します。
  • 試験時期はAW検定協議会側のスケジュールで日程が決まります。
  • 試験が終わった後、AW検定協議会の試験片加工と曲げ試験を指定の加工場で行います。
    当然、事前に加工費と曲げ試験費用などの試験費用を加工場に支払います。
  • 標準的な試験費用は、約10万円/人掛ると思います。試験は1回で合格すれば良いのですが、何人かは追試があるでしょう。当然その時は、追加分の支払いが必要です。
  • その他、フラックスタブの使用資格者や溶接ロボット作業従事者資格などもあります。

③監理者側が利用する場合には、以下の様な問題もあります。

  • 工事には、必ず必要な人数が当該工場から指名されます。免許証や作業経歴を工場製作要領書につけて申請します。当然、技量付加試験を免除してもらうので、試験免除申請の手続きを事前にしたうえで、要領書に対象の技能者名を明記して申請し、要領書の承認申請を受けて下さい。
  • 工場製作要領書の記載でよく間違うのは、AW検定受験時に使用したワイヤ径と同じでないことがあります。
     例えば下向き姿勢は1.4Φで合格し、横向き姿勢は1.2Φで合格したにも関わらず、全て1.4Φで作業をしていた事例もあります。作業性を優先するのも良し悪しです。
  • これを防止するには、AW委員会発行の合格者一覧表に受験時のワイヤ径を入れるなどの対策が必要です。

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